英語のエッセイの書き方は?導入・本文・結論に分けてわかりやすく解説!
学校のテストや英語の資格試験などを受けていると英語のエッセイを書くことが求められるケースが年々増えています。
特に最近では表現力の向上が重視されているため、学生が入試でエッセイの問題に触れる機会は多くなっているでしょう。
しかし、エッセイ問題に触れる機会が多い一方でその書き方やルール、使える英語表現について知る機会がある方は多くはないでしょう。
そのため「エッセイで書くテーマが分からない」「英語のエッセイの例文を知りたい」という疑問や思いを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、この記事では英語のエッセイの書き方やルールについて解説していきます。
英語エッセイの全体構成ルール
英語エッセイの全体構成 | |
---|---|
1.導入(Introduction) | 導入部分、本論での主張を伝えるための情報提供を行う |
2.本文(Body) | エッセイで最も重要な部分、自分の主張を明確な根拠や理由をもとに読者に伝えていく |
3.結論(Conclusion) | エッセイの締め、再度自身の主張を伝えていく |
英語のエッセイは上記のように導入・本文・結論という構成で組み上げていきます。
そして、それぞれのパートの書き方をしっかりと理解できるようになるとハイレベルなエッセイが書けるようになります。
✔エッセイは3段構成
✔導入は情報提供
✔本論で意見を強く主張
導入(Introduction)の書き方
導入の導入(Leading sentence)
導入文を書く際には、そのトピックを読者に興味を持ってもらえるような導入の導入を書く必要があります。
そこでこのトピックでは、読者に興味を持ってもらいやすい導入の書き方についてご紹介します。
質問を投げかける
トピックの冒頭で読者に質問を投げかけると、読者は自然とそのトピックに引き込まれます。
具体的には「あなたはなぜ、成功する人と目標達成に苦労する人がいるのか、考えたことがありますか?」といった質問を書いてみるとよいでしょう。
本などから言葉を引用する
本や著名人の言葉を引用してくるのも一つの手です。
- 「成功は終わりではなく、失敗は致命的ではない。重要なのは、継続する勇気である。」-ウィンストン・チャーチル
上記のような言葉を冒頭に置くと、読者の興味がそこに集中します。
最近の話題を入れる
読者にとって身近な最近の話題について入れてみるのも良い手です。
- 「新型コロナウイルスの流行とリモートワークの増加により、過去1年間で私たちの生活や仕事の仕方が大きく変わりました。これにより、多くの人々が自分の優先事項や人生の目標を再考するようになっています。」
上記のような多くの人の生活に通ずる内容を記載するとよいでしょう。
背景(Background)
導入部分では、エッセイのテーマについての背景情報や文脈を提供できます。
そして、背景にはエッセイのテーマに関連する問題やトピックについての広範な情報が含まれます。
例えば、あなたが書くエッセイのテーマが環境問題であれば、背景情報として環境問題の現状や影響、環境保護に取り組む人々や組織、政策などの情報を提供できるでしょう。
このように背景情報を提供すると、読者はテーマについての情報を理解してあなたのエッセイについて深く考えるようになります。
そして、背景情報を通じてあなたのエッセイの主張や論点を明確化できます。
もしエッセイのテーマが地球温暖化についてであれば、環境問題についての概論を説明した後に温暖化についての話に段々と情報を絞っていくことで自然と自分の主張を明確にできるでしょう。
主張(Thesis statement)
エッセイの導入部分では主張を明確にすることが重要です。
そしてその主張は、あなたがエッセイで取り扱うトピックに関する明確な立場や意見となるため、エッセイにおいて非常に重要な要素となります。
また、エッセイの導入部分で主張を明確にしておくと、読者はあなたのエッセイが何について書かれているのかを理解しやすくなります。
例えば、あなたが書くエッセイのテーマが社会問題に対するあなたの立場であれば、以下のような主張を書くことができるでしょう。
- 「私は、経済成長があるにもかかわらず、富裕層と貧困層の間の格差が広がり続けていることは深刻な問題であり、個人だけでなく社会全体に影響を与えると考えています。そして、社会は所得格差の問題に対処するために行動を起こす必要があると主張します。」
このように、具体的な言葉を使って明確な主張を行うと文章に魅力が生まれます。
そして、自信を持って主張していることが感じられるため、エッセイ自体に締まりも生まれるのです。
✔読者の興味を引く
✔明確な表現を使う
✔背景情報も丁寧に伝える
本文(Body)の書き方
本文(Body)はエッセイの中心部であり、あなたの主張を支持する根拠や詳細な説明を提供する場所です。
そのため、主張の概観や理由をしっかりと伝える必要があります。
概観(Topic sentence)
本文は、概観(Topic sentence)で始まり、それに続く段落で詳細を説明していきます。
概観は、段落の主題を明確にするために使用される文章であり、読者に段落の内容を理解するための導入として機能します。
そして、あなたの主張が正しいことを示すために、概観にはあなたが使用する根拠の概要が含まれる必要があります。
例えば、あなたが書くエッセイのテーマが、社会問題に対するあなたの立場であれば、以下のような概観を書くことができます。
- 「まず第一に、所得格差の根本原因は、教育のアクセスにおける裕福層と貧困層の格差の拡大である。最近の研究によると、低所得家庭の子供たちは、質の高い教育を受ける可能性が低く、中退する可能性が高い傾向にある。」
このように、概観は明確で簡潔な言葉で書かれており、段落の主題を明確にするとともに、あなたの主張をサポートする根拠を提供しています。
また、概観を書く際には文章の冒頭に「First of all」や「Secondly」といった始め方をするとエッセイの全体感が分かりやすくなります。
理由(Evidence)
エッセイの本文(Body)における理由(Evidence)は、主張を裏付ける具体的な証拠や事実です。
そして、その理由は概観で示した主題をさらに詳しく説明するために使用され、読者に主張の信憑性を伝える重要な役割を果たします。
以下は、理由を効果的に書くためのポイントです。
1.信頼性の高い情報源を使用する
理由としては、信頼性の高い情報源の使用が重要です。
そして、信頼性の高い情報源は学術的な論文、専門家のインタビュー、統計データなどになります。
2.具体的で明確な事実を提供する
具体的で明確な事実を提供した上で主張を支持していきましょう。
例えば、あなたが書くエッセイのテーマが健康についてのものであれば、以下のような理由を書くことができます。
- 「世界保健機関による調査によれば、定期的な運動は心臓疾患のリスクを最大50%まで減少させることができます。さらに、果物や野菜など多様な食品を含むバランスの取れた食生活は、全体的な健康を改善し、がんや糖尿病などの慢性疾患のリスクを減らすことができます。」
このように、具体的な事実を提供できるようになると、主張に信憑性が生まれてくるのです。
繋ぎ(Linking sentence)
エッセイの本文における繋ぎ(Linking sentence)は、前の段落と次の段落をつなぐ役割を持ちます。
そして、繋ぎを活用して前後の段落を論理的に結び付け、エッセイ全体が一貫性を持つように工夫しましょう。
なお、繋ぎは前の段落と次の段落の関係を明確にすることが重要です。
そのため、繋ぎの最初の文は前の段落で説明した内容を繰り返さずに、次の段落で説明する内容とのつながりを示す必要があります。
例えば、あなたが書くエッセイのテーマが教育についてのものであれば、以下のような繋ぎを書くとよいでしょう。
- 「教育のメリットは明らかですが、多くの学生が直面する課題を考慮する必要があります。そして、そのような課題の一つが未開発地域における教育アクセスの悪さです。なお、この問題に対処するためには、すべての学生が平等に成功の機会を持てるような環境を作るがあるでしょう。」
このように、前の段落で説明した内容と次の段落で説明する内容の関係を明確にしておくと、読者がエッセイ全体の流れを追いやすくなります。
✔概観は明確に書く
✔信憑性の高いデータを使う
✔繋ぎを丁寧に行う
結論(Conclusion)の書き方
本文で自身の主張についてしっかりと説明したら、最後は結論の部分で主張を再度行いましょう。
再主張(Restatement)
再主張(Restatement)は、エッセイの結論部分において重要となる要素の一つです。
この部分では、導入部で提示した主題や主張を再度述べ、読者にその重要性を再確認させることが求められます。
再主張の書き方は、導入部と類似していますが、全く同じ内容を繰り返すわけではありません。
導入部では主題や主張を一般的な言葉で紹介することが多いのに対し、再主張では本文で提供した具体的な理由や根拠を挙げて、主張を再度強調します。
また、再主張では読者に具体的なアクションを促すようにしましょう。
具体的な行動を提示することで、読者が主張を実践することの重要性をより理解し、行動に移しやすくなります。
なお、再主張は結論の冒頭部分にあたるため読者が結論に入ったとわかるように「In conclusion」といった接続文を冒頭に入れるとよいでしょう。
要約(Brief summary)
要約(Brief summary)はエッセイの結論部分に含まれる要素の一つで、簡潔に本文をまとめるために用いられます。
そして、要約は読者が本文全体を理解するために本文を読む前に目を通すことが多いため、読者がエッセイ全体の内容を把握するために必要な情報を提供することが重要です。
そのため、本文で書いた「まず第一に、所得格差の根本原因は、教育のアクセスにおける裕福層と貧困層の格差の拡大である〜」といった主張をコンパクトにまとめる必要があるでしょう。
結論(Final statement)
結論(Final statement)はエッセイの最後に置かれる要素の一つで、読者に強く印象づけるための重要な要素です。
そして、結論の書き方においてはエッセイの主題や主張を再度強調することが重要です。
また、読者に対して何らかのアクションを促してみるのもよいでしょう。
例えば、「今後は〜を意識して〜しましょう」といった具体的な提言をしてみると効果的です。
なお、結論は導入部分の要素である「質問」や「引用」を再度取り上げることで、エッセイ全体の一貫性を保てます。
さらに、結論で新たな情報を提供するのも効果的です。
例えば、研究結果の発表や新しいアイデアの提示などがこれに該当します。
ちなみに、結論は明確で簡潔な文体で書くことが重要です。
そのため、読者が印象に残るようなフレーズや、説得力のある言葉を使用するとよいでしょう。
✔主張を再度伝える
✔簡潔に要点をまとめる
✔読者にアクションを促す
英語のエッセイで使える表現
英語のエッセイを書く際には、事前に表現方法をいくつか覚えておくと自分の主張を伝えやすくなります。
導入に使える表現
英語のエッセイで導入部分に使える表現としては、以下のようなものがあります。
1.質問を投げかける | |
---|---|
Have you ever wondered...? | 〜と思ったことはあるか? |
What if...? | 〜はどうか? |
Do you think...? | 〜と考えたことはあるか? |
2.興味を引く事実やデータを提示する | |
---|---|
According to the latest research/data/statistics… | 最新の調査・データ・統計によると |
Did you know that…? | 〜知っていたか? |
It's a well-known fact that... | よく知られていることだが |
3.引用を使う | |
---|---|
As (someone) once said… | 〜が言うように |
Did you know that…? | 〜知っていたか? |
"Quote" - (person who said it) | 引用:〜いわく |
4.自己紹介をする | |
---|---|
My name is... and in this essay, I will be discussing... | 私の名前は〜、このエッセイでは〜を議論する予定です |
As someone who has experienced (topic), I believe that... | トピックについて経験した人のように、私は〜を信じている |
5.例を挙げる | |
---|---|
Imagine a world where… | 〜な世界を想像しよう |
For instance… | 例えば |
Take the case of (person/group/situation)... | ある人・グループ・状況の場合 |
これらの表現をうまく使い読者の興味を引きつつ、エッセイのテーマを明確に伝えることが重要です。
本文に使える表現
英語のエッセイで本文部分に使える表現としては、以下のようなものがあります。
1.証拠やデータを引用する | |
---|---|
According to (source)… | データによると |
(Statistic) indicates that… | 統計は〜を示唆している |
For example, (provide specific evidence)... | 例えば |
2.原因や影響を説明する | |
---|---|
The reason for this is… | これの原因は |
This is due to (cause)… | これは〜が原因だ |
As a result of (event), (consequence)... | 結果として |
3.例を挙げる | |
---|---|
To illustrate this point… | このポイントを説明するために |
For instance… | 例えば |
Consider the case of (person/group/situation)... | そのケースを考慮すると |
4.比較や対比を行う | |
---|---|
In contrast to… | それに対して |
Similarly… | 同様に |
On the other hand... | 一方で |
5.主張を強調する | |
---|---|
It is clear that… | 〜のは明白だ |
Without a doubt… | 疑いなく |
This is further supported by (evidence)... | これはある根拠によってより裏付けられる |
これらの表現をうまく使い論旨を明確に伝え、読者を説得することがエッセイの本文部分での大切なポイントです。
結論に使える表現
英語のエッセイで結論部分に使える表現としては、以下のようなものがあります。
1.総括する | |
---|---|
All in all… | 概して |
In conclusion… | 結論、 |
To sum up... | まとめると |
2.提言する | |
---|---|
Therefore, it is important that… | 従って、〜が重要である |
It is recommended that… | 〜がおすすめだ |
It is necessary to... | 〜が必要だ |
3.重要性を強調する | |
---|---|
It is crucial that… | 〜が重要だ |
It is imperative that… | 〜は不可欠だ |
It is essential to... | 〜は必要不可欠だ |
4.問題提起する | |
---|---|
This raises the question of… | これは〜と言う問題を提起する |
The issue of...should be addressed. | 〜という問題は注目されるべきだ |
Further research is needed to investigate… | さらなる調査が必要だ |
5.最後に感謝の気持ちを示す | |
---|---|
Finally, I would like to express my appreciation… | 最後に感謝の意を示します |
I am grateful for the opportunity to… | この機会をいただけたことに感謝します |
Thank you for considering(topic) | このトピックについて検討していただきありがとうございます |
これらの表現を上手に使って、エッセイの主張や結論を締めくくることが重要です。
結論部分で読者にインパクトを与えるような表現を使いながら自分の意見をまとめ、印象深い結論を作成していきましょう。
✔テーマが伝わりやすくなる
✔主張が伝わりやすくなる
✔結論にインパクトが生まれる
✔英語表現のレベルがアップ
まとめ
英語のエッセイは書き方を理解していないと、どう書けばよいか分からず焦ってしまいがちです。
しかし、序論・本文・結論という構成をしっかりと押さえてエッセイに取り組めば、論旨がしっかりとしたものを書き上げられるでしょう。
「序論で背景と主張を明確にして本論で主張を掘り下げ、最後の結論で再主張を行う」という流れをしっかりと覚えておけば大崩れすることなく安定的にエッセイを書き上げられます。
また、エッセイの問題に取り組む際には制限字数を参考にして各パートのボリューム感を決めるとよいです。
例えば、300語のエッセイを書く際には「序論50字・本文150字・結論100字」という構成を事前にイメージしておくとバランスよくエッセイを作成できます。
なお、各パートの書き方だけでなくエッセイで使える英語表現についてもしっかりと覚えておきましょう。
英語表現をたくさん覚えているとより自分の主張を分かりやすく伝えられるようになるため、今回紹介した英語表現をぜひ参考にしてみてください。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「エッセイ 英語」に関してよくある質問を集めました。
英語のエッセイの書き始めは?
導入の導入を入れるようにしましょう。そして、質問の投げかけや本や著名人の言葉の引用、身近な話題を入れるといった工夫を行って読者の興味を惹きつけていくようにするとよいです。また、背景の説明やエッセイを通して伝えたい主張についても忘れずに入れるようにしてください。
英語のエッセイの構成は?
序論・本文・結論という3段構成になっています。構成をしっかりと理解した上でエッセイを作成すると読みやすくて分かりやすいものが作り上げられます。「序論で背景と主張を明確にして本論で主張を掘り下げ、最後の結論で再主張を行う」という流れをしっかりと押さえておきましょう。
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